いわゆる情報商材などと言われる、金儲けの手法を書いた文章の中で、競馬の必勝法などというようなものが、案外人気があったりする。
いわゆるギャンブルには、確かに必勝法が存在する場合があるが、それは無条件での勝ちを約束するようなものではない場合がほとんどで、なんらかの条件や手段が必要だったりするものだ。
競馬に関しては、基本的にそのようなものは存在しないのが常識だ。
なにせ相手は馬だから。
競馬の場合は八百長という手法になるが、それさえも複数の馬と騎手をコントロールしなければいけないわけで、その難しさは考えるまでも無い。
なのに、何故か売れる。
もちろん、競馬を良く知らない人にとっては、ギャンブルの一つとして必勝法の存在を信じる人も少なからずいる。
しかし、競馬を知っている人でさえ、買うケースは珍しくはないのだ。
人は答えを求める動物だ。
不確定要素が多いからこそギャンブルだというのに、そこに確定的なものを希求する心理と、金欲をからめて、なんとか答えを得ようとする。
最近はやりのFX、これと同レベルに捕らえて、競馬必勝法を買う人がいる。
正直信じられない。
答え、理由、なんらかの結論を求める時、不確定なものにすがりつく人の性だ。
そういうものを超常現象や、霊、超能力といったものに見出す。
0%ではいけない。1%でいいので可能性があればすがりつくことが出来る。
0%のものには、流石にすがりつけないものだ。
逆に、1%の可能性があれば、人は恐怖する可能性も持つ。
それが幽霊を怖がる心理か。
話がずれた。
とにかく、たくみなセールストークにより、ほぼありえないものにすがりつく心理が、競馬必勝法を買う心理なのだ。
ありえない、0%だと否定するよりも、1%の可能性にかけるほうが、心理的障壁が低いし、実際ありえないとまでは言い切れないのが事実だからだ。(私の脳内的にはありえないが)
そして今の時代は、競馬必勝法を投資の一環として、選択する人がいるという事実。
それはもはや、普通に競馬というギャンブルをするのとあまり変わらない行為なのだが、本人達はそれを認めようとはしないだろう。
正解も不正解もないからこそすがれるのだから、良くも悪くもたちが悪い習性だ。
ま、全否定はしないのだけれどね。
0.0001%の可能性はあるかもしれないからねぇ。
人が理由、結果、責任、答えを求めようとする習性は、社会的に色々と利用されているものなのだ。
特に商売に。